2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧
階段 階段の上に子供がいる それはぼくだ ぼくは階段をのぼる すると 子供はもういない 階段の下にも子供がいる それもぼくだ ぼくは階段をおりる するとふたたび 子供はいない かつて誰かを 階段の途中で待っていた ぼくと誰か そのときは ふたりとも子供だ…
流星群 草の舟にのって 夜の川をどこまでも下っていきたい 銀河のかなた 降りしきる流星群を浴びたら 星くずの鉛筆で 長い長い手紙を書く それからポストをさがして 千年の旅をするだろう * 星の時間 星が降る そんな時代がありました 光の川を泳ぎ 光の国を…
一滴の夏 水が魚になり 魚が水になる 水の記憶がしたたる夏 青い手のひらを泳ぎわたる いっぴきの魚 きらきらと水を染めて 一滴の雫となった あの夏 * 少年の夏はどこへ 大きな捕虫網で いっぴきの夏を追いかけた 少年の夢はなかなか覚めない 布きれで細長い…
おじさんの花火 ヒューヒューヒューと おじさんは唇を鳴らしながら現れる ドーンと叫んで両手を高くあげ おもいっきり地面を蹴ると おじさんの体は夜空へ舞い上がってゆく 闇に大きな花火がひらく ぼくたちは おじさんの花火が楽しみだった おじさんは夜しか…